オッド・アイ [ バンド結成]
オッド・アイ
見取り図
(となりのこの十二畳の部屋)
ねえ オッド・アイって知ってる?
左右の瞳の色が違うことをゆうんだけど。
今日ね となりのこの妹さんがお見舞いに来てくれて
となりのことむかいのこと一緒に屋上に行ったんだけど
となりのこの妹さんがオッド・アイの猫の話をしてくれたの。
なんでもね
となりのこの妹さんから学校までけっこう遠くて歩いて30分以上はかかるんだけど
途中西洋風の家があるんだって。
その家の凝った飾りがついてる出窓みたいなところに真っ白なオッド・アイの猫がいつもいるんだって。
左目が青くて右目が緑なの。
神秘的!!
あたしはスゥゴクすてきだと思うんだけどとなりのこの妹さんは気味悪がってるわ。
「こだまちゃん あの猫に 目 見られたらきっと呪われるよ。すごく怖いもん。」って。
でもね となりのこの妹さんと行きも帰りも一緒のお友達の女の子はそのオッド・アイの猫がスゥゴクお気に入り。
となりのこの妹さんが早く通り過ぎたくてしょうがないのにいつもその子はガラス越しにかまいに行っちゃうんだって。
その子とは大の仲良しだからとなりのこの妹さんもしかたなく付き合うんだって。
「でさ 彼女その猫のこと拝むんだよ?!」
ってとなりのこの妹さんが大声で言ったら
ちょっと離れたベンチに集まってなんか話してたニヒル君と高等部の男の子二人が吹き出して爆笑し始めた。
この高等部の男の子2人は中学生2年組みのバンド練習を手伝いに来てくれているの。
となりのこの妹さんはびっくりしてとなりのこの後ろに隠れたわ。
となりのこの妹さんはあたしよりも一つ年上なんだけれどとなりのこの背中にしがみついてるとなりのこの妹さんは『となりのトトロ』に出てくる「メイちゃん」みたいでちょっとかわいかった。
むかいのこが笑いながら「聞いていらしてたんですかぁ?」lって高等部の男の子たちに言った。
そしたらとなりのこにドラム教えている高等部の男の子が
「いや ごめん。実は聞こえちゃったものだから始めから話聞いてたんだ。」って涙拭いてた。
なんでもね となりのこの妹さんが小学生なのにお友達のことを『彼女』って言ったのとそのお友達が猫を拝んでいる姿を思い浮かべたら我慢できなくて3人とも笑っちゃったんだって。
で もう一人の高等部の男の子がとなりのこの妹さんを覗き込むようにして「普通女の子ってああいうの(オッド・アイのこと)好きなんじゃないの?」って聞いてきたの。
となりのこの妹さんはとなりのこの背中にしがみついたまま。
だから となりのこが代わりに答えてたわ。
「こいつ(となりのこの妹さん)神経症っぽいところがあって左右対称じゃないものって苦手なんですよ。」って。
となりのこの妹さんは乱雑な状態とか秩序が乱れた状態が許せないんだって。
だからとなりのこの妹さんの部屋はいつもモデルルームみたいにきれいなんだそうよ。
あとであたしがポワロみたいだねって言ったらとなりのこの妹さんもアガサ・クリスティーの小説が大好きで『名探偵ポワロ』読んだことがあったからポワロの気持ちはスゥゴクわかるって言ってた。
むかいのこが「よく それであなた(となりのこのこと)と共同生活できていたわね。」lって感心してた。
となりのこのベッドの周りはいつもガサゴソ状態。
むかいのこがさりげなく片付けてることもあるしとなりのこの妹さんがお見舞いに来るととなりのこの妹さんがいつも大掃除して帰る。
で それ聞いたとなりのこがニヤニヤ笑いながらみんなにとなりのこととなりのこの妹さんの部屋について話をし始めたの。
なんでもね となりのこととなりのこの妹さんはとなりのこが中学生になるまで二階にある十二畳の部屋を半分こにして使ってたんだけど
となりのこの妹さんが小学2年のときについにとなりのこのガサゴソ状態が目に入るのが堪えられなくなっちゃったんだって。
ある日 となりのこが部屋に入ったらとなりのこととなりのこの妹さんの境界線の所にシーツとお葬式とかでもらう風呂敷をヒモで吊り下げて防護壁を築いてたんだって。
となりのこはそれを見て大爆笑。
となりのこのお母さんは「オチビが椅子に乗りながらシーツとか風呂敷を吊り下げている可愛らしい図」を想像して大感激。
ご褒美にオリジナル防護壁の代わりにって蛇腹状になってる硬いカーテンみたいのをホームセンターで買ってきて6畳6畳に仕切ってあげたんだって。
となりのこが中学生になるととなりのこの妹さんは物置になってた屋根裏部屋を片付けてきれいに掃除すると勉強机とか本棚とか運び込んでベッドは大きくて部屋が狭くなるから小さめの簡易ベッドをどっかからか引っ張り出してきて「自分の城」を築くことに成功。
でもね 夜になるとネズミが壁の中をかじる音がし始めるからとなりのこの妹さんは怖くて寝るときだけ旧・自分のベッドに寝にくるんだって。
「お前(となりのこの妹のこと)はドラえもんか?」ってとなりのこが言ったからみんなまた笑い始めた。
そしたらとなりのこの妹さんがちょっと怒ってとなりのこにしがみついたまま今度はとなりのこのことを暴露し始めたわ。
「お姉ちゃんは私がいたところクローゼット代わりにしてるじゃん。」って。
となりのこはとなりのこの妹さんがベッドだけ残していったスペースに洗ってたたんだ洗濯物を自分のベッドからポイポイなげて種類別に山を作っているんだって。
窓側から 靴下、下着類、シャツ・ブラウス類、上着類、ズボン・スカート類、その他 ってなってるんだって。
となりのこはミニバス(ミニバスケットボール部)にずっと入っていたから投げて積み重ねる腕前はいいらしいの。
で 夜妹さんが寝にくるからベッドまでの通り道が自然と出来ちゃってて下着類とシャツ・ブラウス類の間はちょっとだけ開いてるんだって。
ニヒル君はそれを聞いて「お前(となりのこのこと)スゲーな。男でもそんな奴いねーよ。」って言ってた。
となりのこはいつもはスゥゴク言い返しまくるんだけど今日は高等部の男の子がいたから「うるさい。」って一言言っただけだった。
となりのこととなりのこの妹さんの家ってスゥゴク楽しそう。
屋根裏部屋があったりとなりのこのお母さんの絵がいっぱい飾ってあったりする家に住んでみたい!
でも となりのこの妹さんは 絶対こだまちゃんの家の方がいいって言う。
現代風だしパパとママとお兄ちゃんはホームドラマにに出てくるパパとママとお兄ちゃんみたいだからって。
そうかナ?
あたしはとなりのこがお姉ちゃんだったらいいのにって時々思うけどナ。
そうとなりのこの妹さんに言ったら「こだまちゃんのお兄ちゃんとなら いつでも取替えっこしてあげるよ。」って真面目な顔で言ってた。
本気で言ってるみたいだったけど
本当に取替えっこしちゃったら
きっととなりのこの妹さんはとなりのこが恋しくなると思う。
高等部の男の子
(ベース担当 ドラム担当)
ひっつき虫
(となりのこの妹 となりのこ)
お前 スゲーな
(となりのこ)
笑わないでよっ!
(ベース担当 ドラム担当 ニヒル・・・)
オッド・アイの神秘
(こだまちゃん)
2008-06-16 17:42