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駆け落ち計画 [一   ・おじいさん栄養士さん]

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分裂してみるこだまちゃん





醤油とソースがなくても時がいつも通り過ぎていく。


ナカナカの出だしでしょ。
となりのこと考えてみたの。

昨日は夜中ずぅっと ドキドキしてたんだけどナァ
見つかったらどうなるんだろうって。

でも いつもキャベツにソースかけてる子が文句いっただけで
いつもと変わらず。

たぶん 今日中は無理でも明日には全部補給されてると思う。
自分にとっての大事件って案外そんなものだったりする。

今からする話は大人の人はきっと笑っちゃうんだろうナ。 

今はもうすっかり良くなって退院した子たちの話なんだけど
喘息で入院してた子と肥満治療で入院してた子が駆け落ちしようとしたの。

二人とあたしとその他五人 計八人で駆け落ち計画立てたわ。
どうやって 看護士さんの目を盗んで病院を脱出するかとかバスにはどこで乗るかとか
電車で行く先とか お金もまとまって用意したし。

二人は病院を抜け出すことに成功。
電車の駅までたどり着いたことは確かだわ。
それから 二人は電車に乗ってずっと遠くまで行ったの。

そして 末永く幸せに暮らしました っていうのが理想なんだけど
子供だし そうは行かないのね。

結局 女の子の方の家によってお茶をいただいて病院に帰ってきたわ。

学校の先生とかお医者さんとか看護士さんは 
とにかく無事でよかったって別に怒りもしなかったし。

後はやっぱりいつも通り。

二人はもちろんだけど 計画に関わったあたしたち六人もハラハラドキドキで
大それたことしてるつもりだったのにナ。 

周りからすればただのちょっとしたアクシデントにすぎなかったみたい。

おじいさん栄養士さんは手をたたいて笑いながら勇敢さを褒めてくれたけど
もう二度としちゃいけないって強く言われた。

こういう冒険は たった一度だけするから いい思い出になるんだって。

となりのこに話したら
「こだまちゃんは駆け落ちしないの?」って聞くから
「となりのことならする。」って答えたら

「私は子連れ狼になるつもりはないぞ。」だって。
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