『楽しいかず兄一家』

真ん中三つが愛おしい

（Ｔき　　　　　Ｍっちゃん　　　となりのこの妹　　　たっちゃん　　となりのこ　　　かず兄）

　　　　　　　　

仲良し３家族

みんな　字ってうまい？

あたしちょっと自慢なんだけど字はうまい方。
習字も得意なの。

あたしのお兄ちゃんはあんまりうまくない。
手書きの手紙を見るとね

お兄ちゃん　ごめん。

大学生が書いているんだって思えない。


となりのこもむかいのこもきれいな字。
ニヒル君は下手っぴ。

となりのこは「お前(ニヒル君のこと)はどこの国の象形文字使ってノートとってるんだ？」って言ってる。
ニヒル君は「うるせーな　俺の個性を否定するな。」って言い返してる。


仲良し３家族の子どもたちの字についてもご紹介。

となりのことかず兄とＭっちゃんとＴき君は字がきれい。
となりのこの妹さんとたっちゃんは　となりのことかず兄曰く「かわいそうなほど」悪筆。

「たくが字汚いのはまあわかるんだけどチョッチョのは女子にしては珍しい字だからなぁ。」ってかず兄。

となりのこはそれを聞いて「丸文字とかわざと癖のあるおかしな字を書くよりはずっといい。」って
となりのこの妹さんを庇ってるの。

でもかず兄は「いや　あの字よりは丸文字の方が女の子らしくてかわいいと思うんだよな。」って。
となりのこは「平安時代じゃあるまいし。あの字でいいんだって。」ってちょっとムキになる。


ありゃ

「ムキになってない。」って。


仲良し３家族の子どもたちが習字を書くとね　ぜぇんぶかず兄とたっちゃん家の「御家」に飾るんだって。
かず兄とたっちゃん家とＭっちゃんとＴき君家は古い家だからそれぞれ部屋に「御家」とか「小座敷」とかって名前がついてるの。
となりのこの家は古い家だけどちょっと造りが違うんだそうよ。

でね　
かず兄、となりのこ、たっちゃん、となりのこの妹さん、Ｍっちゃん、Ｔき君の順に並べて飾るんだけど

真ん中３人組（たっちゃん　となりのこの妹　Ｍっちゃん）がスゥゴク下手。

かず兄とたっちゃん家に来るお客さんは６人並べた習字を見るとね
必ず笑っちゃうんだって。

でもね　かず兄とたっちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんは
「真ん中三つが愛おしくてたまらない。」って言ってるそうよ。
　　
となりのこはＭっちゃんは字がきれいなのに習字のときだけ
下手になるのはおかしいって言ってるの。

Ｍっちゃんの字を見ると
となりのこの妹さんやたっちゃんと違って
筆遣いをちゃんと理解して書いているのがわかるんだって。

だからとなりのこはＭっちゃんがとなりのこ妹さんに合わせて
わざと下手っぴに書いてるって言ってるの。

となりのこは一度Ｍっちゃんに良くないことだからやめてくれるように頼んだんだけど
「ネエネエたち(となりのことかず兄のこと)みたいにそんな器用こと(わざと下手に仕上げること)できないよ。」って言って直そうとしないんだって。

かず兄はＭっちゃんは楽しんでやってるんだからそう気にすることない言ってるんだけど
となりのこは気になるみたい。


でねでね　かず兄とたっちゃん家には五右衛門風呂があるんだって！！

かず兄もたっちゃんも新しい方のバスルームしか使ったことなかったんだけど
となりのこととなりのこの妹さんが（となりのこの母が夜勤のときに）泊まりに来ると
２人が「五右衛門風呂だっ！」ってあぁんまり騒ぐものだから
かず兄とたっちゃんのおじいちゃんが整備してくれて今使えるんだって。

となりのこととなりのこの妹さんが泊まりに来たときにときどき五右衛門風呂をとなりのこととなりのこの妹さんとかず兄とたっちゃんのおじいちゃんの３人で沸かすんだって。
入るのはこの３人だけ。

お風呂が沸くとかず兄とたっちゃんのおじいちゃんは
となりのこととなりのこの妹さんに最初に入ってもらいたがるんだけど
「お先にお入りください。」って２人して梃子でも動かないんだって。
かず兄とたっちゃんのおじいちゃんはそんな２人に根負けして一番風呂に入るの。

となりのこととなりのこの妹さんはかず兄とたっちゃんのおじいちゃんがお風呂に入っている間中
薪をくべる所にいて「お湯加減どうですか？」ってずぅっとお伺いしてるんだって。
かず兄とたっちゃんのおじいちゃんはお伺いされる度に「いいお湯ですよ。」って答えるんだって。

かず兄とたっちゃんのおじいちゃんがあがると
となりのこととなりのこの妹さんは２人一緒に　
かず兄曰く「キャーキャー騒ぎながら」五右衛門風呂に入るんだそうよ。

「まあ　チョッチョはチビだから騒ぐんだろうけどネエネエまで一緒になって騒いでんのは俺もたくも引くんだよな。」ってかず兄。
「五右衛門風呂すごいじゃん。」ってとなりのこ。


いいナ　いいナ　五右衛門風呂スゥゴク楽しそう。


って言ったらね　
かず兄が「こだまちゃん　家泊まりにおいで。チョッチョもじいちゃんもばあちゃんもスゲー喜ぶから。」って言ってくれたの！

たっちゃんは「小ザル（こだまちゃんのこと）家来んの？どうせチビザル（となりのこの妹のこと）とかず兄の部屋占拠してギャアギャア騒ぐんだろ。スゲー迷惑。」って言ってかず兄に小突かれてた。


あたし　ぜぇっったいお邪魔しに行くんだ。


あとね　となりのこは五右衛門風呂のときだけじゃなくて手持ち花火のときも騒ぐんだって。

仲良し３家族では花火をするときはかず兄とたっちゃん家の広い庭に集まるの。
花火をすると決まると

「かず　花火花火！！」ってとなりのこがはしゃぐんだって。

それをかず兄から聞いたむかいのことニヒル君は大受け。

あたしはあたしも花火好きだから
となりのこが花火するときはしゃぐって知って嬉しかったナ。

かず兄はとなりのこが花火になるとなんでこんなに
テンションあがるのかよくわかんないって言ってるの。

となりのこは「花火きれいじゃん。」って。

そんな感想を爽やかに述べているとなりのこなんだけど
花火をやるとね

となりのこはたっちゃんと２人して花火を思いっきり振り回すんだそうよ。

かず兄は「バカッ　やめろっ！」って言うんだけど
となりのこは基本かず兄の言うことなんて「歯牙にもかけてない」から
完全無視で振り回す。

たっちゃんはかず兄が怒ると怖いからいつもは言うことを聞くんだけど
『ネエネエ』っていう最強の味方がいるから振り回すのを止めない。

２人して花火を振り回しながらかず兄から逃げ回るんだって。

かず兄とたっちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんは子どもが何をしても可愛く思えてしまうから
かず兄の苦労なんてどこ吹く風でニコニコしながら眺めているだけなんだって。

となりのこの妹さんとＭっちゃんはとなりのことかず兄とたっちゃんが大騒ぎしている横で
線香花火を　ぜぇんぶ２人占めして地味ぃに線香花火だけをやり続けてるんだって。

で　この２人（となりのこの妹　Ｍっちゃん）おとなしく花火をしているかというとそうでもないの。

となりのこの妹さんとＭっちゃんは「蝋燭線香花火」を作り出す。


　「蝋燭線香花火」
①お仏壇から持ち出した蓮の形をした蝋燭の芯の上に線香花火の玉を静かに落とす。
②蝋燭の芯の上で線香花火をパチパチと爆ぜさせて地味ぃに楽しむ。
③手先が器用なＭっちゃんは線香花火の玉を２つ３つ乗せて「蝋燭線香花火束」という高度な技を
　 披露してとなりのこの妹さんを喜ばす。


でね　この蝋燭線香花火束が３つ以上になったりすると
となりのこの妹さんとＭっちゃんは「かず兄　かず兄　蝋燭線香っ！　蝋燭線香っ！！」って言ってかず兄に見せたがる。

かず兄は花火を振り回しているとなりのことたっちゃんが気になって仕方ないんだけど
とりあえず蝋燭線香花火に付き合う。

で　一度かず兄が蝋燭線香花火を見に行くととなりのこの妹さんとＭっちゃんは
蝋燭線香花火が終わるまでかず兄を放さなくなっちゃうんだって。
２人してかず兄のＴシャツの裾をつかんで絶対離さないんだそうよ。

一つ目の蝋燭線香花火が終わりかけるとＭっちゃんが新しい線香花火の玉を
椀子そばみたいにエンドレスにぽとぽと落としていくから
かず兄は線香花火が　ぜぇんぶなくなるまで解放されないの。

かず兄は残っている線香花火にまとめて火をつけてしまいたい衝動に駆られるんだけど
「辛うじて」我慢するんだって。


となりのこの家もスゥゴク楽しそうだけどかず兄とたっちゃん家もスゥゴク楽しそう！

悪い子も絶対に真似しないで下さい。

（バカ全開のたっちゃん）

優しいお兄ちゃん

（かず兄のランニングの裾をつかんで離さないとなりのこの妹

忍耐力が試されるかず兄

椀子そば式に蝋燭線香花火束を作り続けるＭっちゃん）

かず兄を本気で怒らせたらヤバイと思うんだよね。

（かず兄）

いい勝負だけどさ。

（反省した方がいいとなりのこ）

無双

（こだまちゃん）

かず兄はこだまちゃんを見ていると肩車をしてあげたくなるそうです。

（クラッとくるかず兄　　　クラッとさせるこだまちゃん）

花火

（こだまちゃん）

私信

　　かず兄　　　　大　好　き。